ありがとう

今の職業を選んだ動機について思い返してみた。

中学校の頃に介護施設にボランティア体験をする機会があり、

そこで全介助のおばあさんに食事介助をしたことがあった。

目も開けず言葉も話さず、口元に食事を持っていくと

わずかに口を開ける程度の反応で、

食事を食べさせるペースに戸惑っていると時間が迫ってしまい、

残った食事を職員が全部押し込むように食べさせているのを見て、

なぜか悔しい思いをした。

二日目もそのおばあさんを探して食事介助をおこない

今度は時間内に全て食べさせてあげることが

出来て満足していたら、

言葉を話せないと思っていたおばあさんが

「ありがとう」

と一言いってくれてとてもうれしく

充実感を感じたことを覚えている。

その体験で福祉の仕事に興味を持ち、

病気のひとに関わる理学療法士の道を選んだ。

この仕事について16年経とうとしているが、

今でも患者さんからの

「ありがとう」

が仕事続ける原動力となっている。



医療法人財団 公仁会 鹿島病院

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